ゴー宣DOJO

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小林よしのり
2018.2.9 14:32日々の出来事

『新・堕落論』は折り返し地点である


わしはもう悟ってしまったのだが、誰も文学なんか読んで

ないし、教養が断絶してしまっている。

 

それどころか「マトリックス」程度の映画も見てないし、

あの映画の実存の突き詰め方を分かっている者もほとんど

いない。

 

文学にせよ、哲学にせよ、映画にせよ、漫画にせよ、

古典となる価値のある作品が継承されなくなっているから、

教養の断絶である。

 

感情の劣化も教養の断絶から起こっているし、人文学部は

要らないという流れも、それを平然と言える大人が出てきた

からだ。

 

人間はこの先、ますます脊髄反射だけで生きるようになるの

だろうし、人間の進化は終わっているのだ。

トカトントンは連打されて止まない。

 

『ゴー宣』シリーズも『新・堕落論』が限界であって、

今後はとことん易しく描いていかなければならない。

折り返し地点を今、回ったところだ。

 

その意味で『よしりん辻説法』は良いヒントになった。

もっと理詰めを破壊して、感覚だけで描いていくように

工夫しなければならない。

 

その意味では「小説幻冬」で始める『おぼっちゃまくん』は

良き訓練になる。

 

「立憲的改憲」は国民のための最期の戦いになるだろうし、

これが失敗したら、その先は自分のための快楽のみで

生きるしかない。

トカトントンはわしのBGMになるだろう。

 

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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